元素が好きになりそうなサイトと本のご紹介

特許翻訳を学び始め、懐かしい周期表を眺めていてまずはじめに決意したのは、ただ覚える
のでは面白くないので、ぜひ全部の元素を、愛をもって理解しようということです。大げさ
ですが。

講座ではorganic chemistryがまず優先されますが、私の場合general chemistryも並行してた
たきこんでおかないとだめなレベルです。そして、どうせたたきこむのなら、楽しく深く、
自然にやりたいなあ、と考えたところ、ふと、元素を学生さんだと思って接してみると面白
いかも、と思いつきました。

今まで10代から60代までの、約50か国出身の学生さんをのべ1000人以上教えてきたのですが、
それだけいても、学期ごとの経験が濃いので、意外と一人一人のことを覚えていたりします。

やっぱり週2,3回、書き物の個別指導ありのディスカッションありの、10数人のクラスですと、
ただ出席をとってテスト点数の科目をつけるだけのような科目とは違い、学生さんのルックス、
性格、考え、行動パターン、クラスメートとの関係性、グルーピングを変えることによるダイ
ナミズムの変化など、それぞれに関する情報量が多いほど、深く理解することになります。

なので、元素を全部覚えるのも、ただ周期表を暗記するだけでなく、個々について濃く理解し
やすいものを見つけることが大切でした。まず最初に使い始めたのは以下のリソースです。

まずひとつは、ノッティンガム大学が出している、The Periodic Table of Videosというビデオ
コレクションです。なんと、全元素118の各々をフィーチャーした、5-10分程度のショート
ビデオ集なのです。その様々な姿、基本的な性質、歴史的にどのようなものに使われてきた
のか、ほかのどの元素と結びつくとどんな性質を示すようになるのか、などが、大学での実験
映像に限らず、メディアのアーカイブ映像やアニメなど様々なビジュアルを駆使して、コンパ
クトかつユーモラスに紹介されています。

また、制作者の先生たちが、個人的に個別の元素についてどういう印象をもっているかなど
(母と名前が似ているNa【ナトリウム】には特別な感情がある笑とか)元素にまつわるパー
ソナルストーリーも語っていて、なんとも暖かい味があります。しかも、どんどんアップデー
トもされている様子です。

もうひとつは、Theodore Gray(著)・Nick Mann (写真)のElements: A Visual Exploration
of Every Known Atom in the Universeという本です。まだ未入手なのですが、こちらも全元素
118についてビジュアルと文で見せてくれるものです。これと、続編の、分子にフォーカスし
Molecules:The Elements and the Architecture of Everythingは美しさにつられて買ってしま
いました。最終巻として、メジャーな化学反応を収めたReactions: An Illustrated Exploration
of Elements, Molecules, and Change in the Universe もあります。いずれも日本語で翻訳も出
ているようですね。

もちろん特許翻訳のプロになってお役に立つというゴールはゆるがせにできないのですが、同
時に元素でできた自分やみなさま、というレベルの化学的現実も厳粛に受け止めつつ、その奇
跡の美しさに括目するのも素敵かなと思います。

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